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第18話

今年、自分に福祉(ふくし)を説いていただいた二人の賢人が亡くなりました・・我々職員をはじめ、多くの利用者さん達を、気にかけていただき、今までありがとうございました。クローバー、スイートピーのさらなる発展を見ていてください。このお話も十八回を迎え、心理学、哲学、倫理(りんり)、道徳、神秘学(しんぴがく)、人(じん)智学(ちがく)、宗教学、方位学、占術、宇宙論(うちゅうろん)と中心はぶれずに、視点を変えて展開してきました。人間として普通に生きるためにはどうしたらよいか?逆に普通って何?生きるとは?死んだらどうなるのか?もし、自分が孤立し、山伏(やまぶし)のように人里離れ、神人(しんじん)合一(ごういつ)を目指していたら、この人達とは社会で出会うことはなかったのではないか?人々が、自ら望む幸せに満たされていくにはどうしたらよいのか?このお話の最大なるテーマなのです。自分自身、宗教をやっているわけではありませんが、宗教(しゅうきょう)観(かん)は必要だと思っています。個人個人が持っている思想への理解ですね。「森田(もりた)療法(りょうほう)」というものがあるのですが、1919年に精神科医(せいしんかい)、森田正馬(まさたけ)さんが神経質(しんけいしつ)に対する精神療法を創始(そうし)しました。対人(たいじん)恐怖(きょうふ)、強迫(きょうはく)神経症(しんけいしょう)、不安神(ふあんしん)経症(けいしょう)(パニック障害、全般性(ぜんぱんせい)不安(ふあん)障害(しょうがい))、心気症(しんきしょう)が治療の対象で、これまでに高い治療効果をあげているようです。最近では、慢性化(まんせいか)するうつ病やガン患者のメンタルケアなど、幅広い分野に有効と言われています。 着目点(ちゃくもくてん)は、多様な神経症症状の背後には、内向的、自己内省的、心配性、小心、敏感(びんかん)、完全主義的性格等の神経質性格が比較的共通して認められることでした。この神経質性格を基盤にして、「とらわれ」という特有の心理的メカニズムが働き発症(はっしょう)すると考えたのです。その心理的メカニズムには、精神(せいしん)交互(こうご)作用(さよう)と思想の矛盾(むじゅん)が含まれます。精神交互作用とは、注意と感覚が悪循環(あくじゅんかん)に作用して、ますます恐れや違和感が強く感じられることです。また、思想の矛盾とは、不可能を可能にしようとする心の葛藤(かっとう)のことです。森田療法では、症状へのとらわれから脱して、「あるがまま」の心の姿勢を獲得できるよう援助します。「あるがまま」とは、第一に不安や症状を排除(はいじょ)することををやめ、そのままにしておくことを養(やしな)います。第二には、不安の裏にある欲望を建設的な行動に発揮していくことです。神秘学でいう「あるがままに完全」ということです。何か特別なことをしなくても、いいのです。あなたはそのままで大丈夫。森田療法とは、不安を抱えながらも生活の中で、できることから行動し、建設的に生きることを教え、実践させる治療方法です。つまり、「あるがまま」という心を育てることによって神経症(不安障害)をのりこえていくことが主眼です。したがって、生き方の再教育とも呼ぶべきものでしょう。

さて、来年はどのような年になるのでしょうか・・平成30年を陰陽(いんよう)五行(ごぎょう)でヒモ解くと、戊(つちのえ)戌(いぬ)の陽(よう)土(ど)です。戊と戌という漢字は似ていませんか?実はこの二つ、元を正すと「茂(しげる)」からきています。たとえば、お庭の花や植物も手入れをしなければ伸び放題になっていきます。しかし、まだ成長しているから枝を切ったり、手を加えたりすることに躊躇(ちゅうちょ)してしまします。太陽光が降り注ぎ、成長過程の植木に手を加える必要性があるのか?だが、このまま伸びすぎても、枯れてしまうだろうし、判断に迷う・・ここで切ってしまうのが今年の運を掴(つか)む分かれ道になります。ずばり「改革」です。何が起こるかわからなくて怖いかもしれない・・しかし、流れは変化を求めてきている。これに伸(の)るか反(そ)るかでチャンスになります。白黒どちらか一つに光があたる年でもあります。自然界では乾いた大地が大きな地震を暗示し、南海トラフなど、日本列島の太平洋側に注意が必要かもしれません。水を欲し、洪水や豪雨など水に負を感じる災害も多くなるでしょう。また、告げ口をしたり、混乱を楽しむ人達が足を引っ張りやすい傾向もあります。人体では左上半身の病気に警戒が必要です。国の決め事など、この年にかけて行うことが多いようです。甲(こう)乙(おつ)などの十干(じゅっかん)、子(ね)丑(うし)寅(とら)などの十二支の組み合わせが60年かけて周り、亥(い)で終わり、2020年の子で始まります。亥は「がい」と言い、「とざす」「閉める」という意味で、十二支の最後になります。2019年の天皇(てんのう)陛下(へいか)生前(せいぜん)退位(たいい)の時期もそうですね。なので、60歳で還暦(かんれき)と呼ばれるのはこのためです。そろそろ紙面が尽きます・・

迎える年が皆様に力を与え、幸せを後押ししてくれるように深く願っています。

御身の手の内に、御国と大地と栄あり、永遠に尽きることなく・・レ・オラーム・アーメン・・

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